Teams通話が途切れる原因と対策:帯域、優先制御、端末を徹底解説

コラム

本コラムは、中小企業の情報システム担当者向けに、日々発生するITトラブルや障害に対して「まず何を確認すべきか」「どこまで切り分ければよいのか」を体系的に解説する『中小企業のためのIT障害対応 実践シリーズ』の第7回です。
MicrosoftTeamsでの通話中に途切れる問題は、ビジネスコミュニケーションにおいて大きな障害となります。本記事では、Teams通話が途切れる主な原因を帯域幅、優先制御、端末の性能という3つの観点から徹底的に解説し、具体的な対策方法をご紹介します。快適なTeams通話を実現し、円滑なコミュニケーションを取り戻しましょう。

目次

Teams通話が途切れる主な原因

帯域幅不足とその影響

Teamsの通話が途切れる原因として、まず挙げられるのが帯域幅の不足です。帯域幅とは、一定時間内にネットワークを通過できるデータ量を指し、これが不足すると音声やビデオのデータがスムーズに送受信できなくなり、通話の品質が低下したり、途切れたりする現象が発生します。Teamsの通話では、音声データやビデオデータなど、比較的に大きなデータをリアルタイムで送受信するため、十分な帯域幅が必要です。特に、複数人で同時にビデオ通話を行う場合や、高画質のビデオを使用する場合は、より多くの帯域幅を必要とします。帯域幅が不足すると、音声が途切れたり、映像がフリーズしたり、最悪の場合、通話が完全に中断されたりすることがあります。また、Teamsの通話以外にも、Webサイトの閲覧やファイルのダウンロードなど、他のアプリケーションが同時にネットワークを使用している場合、帯域幅が圧迫されることがあります。特に、動画ストリーミングやオンラインゲームなど、大量のデータ通信を行うアプリケーションは、Teamsの通話品質に大きな影響を与える可能性があります。このような場合は、Teams通話を行う前に、他のアプリケーションを閉じるか、ネットワークの使用量を抑えるなどの対策が必要です。

ネットワークの混雑

ネットワークの混雑も、Teams通話が途切れる大きな原因の一つです。 ネットワークは、時間帯や場所によって利用者の数が大きく変動します。特に、多くの人が同時にインターネットを利用する時間帯(例えば、平日の昼休み時間帯や夕方以降の帰宅時間帯など)は、ネットワークが混雑しやすくなります。ネットワークが混雑すると、データの送受信に時間がかかったり、パケットロス(データの一部が失われること)が発生したりすることがあります。これらの現象は、Teamsの通話品質に悪影響を及ぼし、音声の遅延や途切れ、映像の乱れなどを引き起こす可能性があります。ネットワークの混雑状況は、利用しているインターネット回線やプロバイダ、地域などによって異なります。もし、特定の時間帯にTeams通話が途切れやすい場合は、その時間帯にネットワークが混雑している可能性が高いと考えられます。このような場合は、他の時間帯にTeams通話を行うか、より高速で安定したインターネット回線への変更を検討する必要があります。また、ネットワーク機器(ルーターやモデムなど)の性能も、ネットワークの混雑状況に影響を与えることがあります。古い機器を使用している場合は、最新の機器に交換することで、ネットワークのパフォーマンスが向上し、Teams通話の品質が改善される可能性があります。

Wi-Fi環境の不安定さ

Wi-Fi環境の不安定さも、Teams通話の品質に大きく影響します。Wi-Fiは、無線でインターネットに接続できる便利な技術ですが、電波干渉や距離、障害物などの影響を受けやすく、有線LAN接続に比べて通信が不安定になることがあります。電波干渉は、他の無線機器(電子レンジやBluetooth機器など)や、近隣のWi-Fiルーターからの電波が干渉することで発生します。電波干渉が発生すると、Wi-Fiの信号強度が低下し、通信速度が遅くなったり、通信が途絶えたりすることがあります。また、Wi-Fiルーターからの距離が遠い場合や、壁や家具などの障害物が多い場合も、Wi-Fiの信号強度が低下し、通信が不安定になることがあります。Wi-Fi環境が不安定な場合は、まず、Wi-Fiルーターの設置場所を見直してみましょう。Wi-Fiルーターは、できるだけ障害物の少ない、見通しの良い場所に設置することが重要です。また、他の無線機器からできるだけ離れた場所に設置することも、電波干渉を避けるために有効です。可能であれば、有線LAN接続に切り替えることが、最も安定した通信を確保する方法です。有線LAN接続は、Wi-Fiのように電波干渉や距離の影響を受けないため、常に安定した通信速度を維持できます。

Teamsの優先制御設定

QoS(Quality ofService)の設定

Teamsの通話品質を向上させるためには、QoS(Quality ofService)の設定が非常に有効です。QoSとは、ネットワーク上で特定の種類のトラフィック(この場合はTeamsの音声・ビデオトラフィック)に優先度を与える技術のことです。QoSを設定することで、ネットワークが混雑している状況でも、Teamsの通話に必要なデータが優先的に処理されるようになり、通話の品質を維持することができます。QoSの設定は、ルーターやネットワーク機器で行う必要があります。具体的な設定方法は、使用しているルーターやネットワーク機器のメーカーや機種によって異なりますが、一般的には、QoSの設定画面で、Teamsの音声・ビデオトラフィックを識別するためのルールを作成し、優先度を設定します。Teamsの音声・ビデオトラフィックを識別するためには、Teamsが使用するポート番号やプロトコルなどを指定する必要があります。これらの情報は、Microsoftの公式ドキュメントで公開されていますので、そちらを参照してください。QoSの設定を行う際には、他のアプリケーションのトラフィックとのバランスも考慮する必要があります。Teamsのトラフィックに過剰な優先度を与えすぎると、他のアプリケーションの動作に影響を与える可能性があります。適切な優先度を設定し、ネットワーク全体のパフォーマンスを最適化することが重要です。

Teamsの設定の見直し

Teamsアプリ自体にも、通話品質に関連する設定項目があります。これらの設定を見直すことで、通話品質を改善できる場合があります。例えば、音声コーデックの設定を変更することで、音声データの圧縮率を調整し、音質を向上させることができます。ただし、音声コーデックの設定を変更すると、帯域幅の使用量も変化するため、ネットワーク環境に合わせて最適な設定を選択する必要があります。ビデオ解像度の設定も、通話品質に影響を与える重要な要素です。 ビデオ解像度を高く設定すると、映像がより鮮明になりますが、帯域幅の使用量も増加します。帯域幅が限られている場合は、ビデオ解像度を低く設定することで、通話の安定性を向上させることができます。Teamsの設定画面には、その他にも、ノイズ抑制機能やエコーキャンセレーション機能など、通話品質を改善するための様々な設定項目があります。これらの設定を有効にすることで、周囲の騒音を低減したり、エコーを防止したりすることができます。Teamsの設定を見直す際には、まず、自分のネットワーク環境や利用状況を把握し、最適な設定を見つけることが重要です。また、Teamsのヘルプドキュメントやオンラインコミュニティなどを参考に、他のユーザーの設定例を参考にすることも有効です。

利用端末のスペックと設定

CPUとメモリの負荷

Teams通話の品質は、利用している端末のスペックにも大きく左右されます。特に、CPU(中央処理装置)とメモリ(主記憶装置)の負荷が高い場合、Teamsの処理が遅延し、通話が途切れる原因となることがあります。Teamsは、音声やビデオのエンコード・デコード処理、画面共有、背景ぼかしなど、多くの処理をリアルタイムで行うため、ある程度のCPUとメモリの性能が必要です。CPUの使用率が常に高い状態が続いている場合は、Teams以外のアプリケーションがCPUを過剰に使用している可能性があります。タスクマネージャーなどを利用して、CPUの使用率が高いアプリケーションを特定し、不要なアプリケーションを閉じることで、CPUの負荷を軽減することができます。また、メモリの使用率が高い場合も、同様に、不要なアプリケーションを閉じることで、メモリの空き容量を増やすことができます。Teamsの設定で、ハードウェアアクセラレーションを有効にすることも、CPUの負荷を軽減するために有効な手段です。ハードウェアアクセラレーションとは、グラフィックボード(GPU)の機能を利用して、ビデオ処理などの負荷の高い処理をGPUに肩代わりさせる技術です。ハードウェアアクセラレーションを有効にすることで、CPUの負荷を軽減し、Teamsのパフォーマンスを向上させることができます。

端末のドライバの更新

端末のドライバは、ハードウェアとOS(オペレーティングシステム)間の通信を仲介するソフトウェアです。特に、オーディオドライバやビデオドライバは、Teamsの通話品質に大きく影響します。古いドライバを使用している場合、Teamsとの互換性の問題が発生し、音声が途切れたり、映像が乱れたりすることがあります。ドライバは、定期的に更新されるため、常に最新のバージョンにアップデートするようにしましょう。ドライバのアップデートは、デバイスマネージャーから行うことができます。デバイスマネージャーを開き、オーディオドライバやビデオドライバを選択し、右クリックして「ドライバの更新」を選択します。 WindowsUpdateを通じて、最新のドライバが自動的にインストールされる場合もあります。ドライバのアップデートを行う際には、必ず、メーカーの公式サイトから提供されているドライバを使用するようにしましょう。インターネット上には、様々なドライバが公開されていますが、中には、マルウェア(悪意のあるソフトウェア)が仕込まれているものもあります。メーカーの公式サイトから提供されているドライバは、安全性が確認されているため、安心して利用することができます。

ヘッドセットやマイクの選択

Teams通話で使用するヘッドセットやマイクの品質も、通話品質に大きく影響します。内蔵マイクや内蔵スピーカーを使用している場合、周囲の騒音を拾いやすく、エコーが発生しやすいという問題があります。これらの問題を解決するためには、高品質なヘッドセットやマイクを使用することがおすすめです。ヘッドセットは、マイクとヘッドホンが一体になっているため、周囲の騒音を遮断し、自分の声だけをクリアに伝えることができます。また、エコーキャンセレーション機能が搭載されているヘッドセットを使用することで、エコーを防止することができます。マイクは、単一指向性のマイクを使用することで、自分の声だけを拾い、周囲の騒音を低減することができます。ノイズキャンセリング機能付きのマイクを使用することも、騒音対策に有効です。ヘッドセットやマイクを選ぶ際には、Teamsとの互換性を確認することも重要です。Teamsの認定を受けているヘッドセットやマイクは、Teamsとの相性が良く、高品質な通話を実現することができます。また、USB接続のヘッドセットやマイクは、パソコンに直接接続できるため、設定が簡単で、安定した接続を確保することができます。

その他の要因と対策

Teamsアプリのバージョン

Teamsアプリは、定期的にアップデートが行われ、新機能の追加やバグの修正が行われています。古いバージョンのTeamsアプリを使用している場合、バグや不具合により通話が途切れることがあります。 常に最新バージョンにアップデートするようにしましょう。Teamsアプリのアップデートは、Teamsアプリを起動し、自分のプロフィールアイコンをクリックし、「アップデートを確認」を選択することで行うことができます。アップデートがある場合は、自動的にダウンロードとインストールが行われます。Teamsアプリのアップデートを行う際には、必ず、インターネットに接続されていることを確認してください。Teamsアプリの最新バージョンには、セキュリティに関する修正も含まれているため、セキュリティ対策としても、常に最新バージョンにアップデートしておくことが重要です。また、Teamsアプリのアップデート後には、パソコンを再起動することをおすすめします。再起動することで、アップデートが完全に適用され、Teamsアプリが正常に動作するようになります。

ファイアウォールの設定

ファイアウォールは、不正なアクセスからパソコンを保護するためのセキュリティシステムです。しかし、ファイアウォールの設定によっては、Teamsの通信をブロックしてしまうことがあります。ファイアウォールがTeamsの通信をブロックしている場合、通話が正常に行えません。ファイアウォールの設定を確認し、Teamsの通信を許可するように設定しましょう。 Windowsファイアウォールの場合は、コントロールパネルから「WindowsDefenderファイアウォール」を開き、「Windowsファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可する」を選択します。表示された一覧から「Microsoft Teams」を探し、チェックボックスをオンにします。 もし、「MicrosoftTeams」が表示されていない場合は、「別のアプリを許可する」をクリックし、Teamsの実行ファイル(Teams.exe)を選択して追加します。ファイアウォール以外にも、セキュリティソフトがTeamsの通信をブロックしている場合があります。セキュリティソフトの設定も確認し、Teamsの通信を許可するように設定してください。セキュリティソフトの設定方法は、セキュリティソフトの種類によって異なりますので、セキュリティソフトのマニュアルを参照してください。

まとめ:Teams通話の安定化に向けて

Teams通話の安定化は、ビジネスにおけるスムーズなコミュニケーションを実現するために不可欠です。この記事では、Teams通話が途切れる主な原因とその対策について、帯域幅、優先制御、端末の性能という3つの要素を中心に解説しました。帯域幅不足は、通話品質を低下させる最も一般的な原因の一つであり、十分な帯域幅を確保することが重要です。ネットワークの混雑やWi-Fi環境の不安定さも、帯域幅不足と同様に、通話品質に悪影響を与えます。Teamsの優先制御設定(QoS)は、ネットワークが混雑している状況でも、Teamsの通話に必要なデータが優先的に処理されるようにするための重要な設定です。Teamsアプリ自体の設定を見直すことも、通話品質を改善するために有効な手段です。利用端末のスペックも、Teams通話の品質に大きく影響します。CPUやメモリの負荷が高い場合は、不要なアプリケーションを閉じたり、ハードウェアアクセラレーションを有効にしたりすることで、負荷を軽減することができます。端末のドライバは、常に最新のバージョンにアップデートするようにしましょう。高品質なヘッドセットやマイクを使用することも、クリアな音声での通話を実現するために重要です。Teamsアプリのバージョンは、常に最新バージョンにアップデートし、ファイアウォールの設定を確認し、Teamsの通信を許可するように設定してください。これらの対策を総合的に実施することで、通話品質を改善し、安定したTeams通話を実現できます。定期的なメンテナンスと設定の見直しを行い、快適なコミュニケーション環境を維持しましょう。これらの対策に加えて、Teamsの利用状況を分析し、ボトルネックとなっている箇所を特定することも重要です。Teamsには、通話品質をモニタリングするための機能が搭載されているため、これらの機能を活用して、問題の原因を特定し、適切な対策を講じることができます。Teams通話の安定化は、継続的な取り組みが必要です。定期的に設定を見直し、最新の情報に基づいて対策を講じることで、常に快適なコミュニケーション環境を維持することができます。

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